ニートと旅する

私とニート君は、年に一度、いっしょに旅に出る。ここ数年、ふたりの旅は行事化している。
特に「これからは、年に一度、いっしょに旅をしよう」と決めたわけではない。最初は、ふたりで休みの日が数日重なったので、ちょっと遠出をしたに過ぎない。箱根だった。ロマンスカーに乗り、ネットで検索して決めた旅館に泊まり、温泉に入ってはゲームをし、温泉に入っては街を散歩し、と言う感じで、温泉を主体に、数日気ままに過ごしたのだ。それから、年に一度、何となくふたりで旅するようになった。
旅する時期は、特に決めていない。春か秋が多いが、夏に避暑に出かけたり、冬に南下することもある。有名な観光地へ行こうとか、歴史的に有名な場所へ行こうとか、まったく決めていない。私か、ニート君の方から、"旅する?"みたいなメールを投げる。きっかけは、些細なことだ。テレビで小泉孝太郎がロケしていた旅館が良さそうだった、DAISUKIのビデオを見ていたら蟹が食べたくなった、PUFFYがスタジオで炊いていた鍋が美味しそうだった、などなど。だいたい、食べ物か旅館がトリガーになる。それで、何度かメールでやりとりして、だいたいのところまで段取ったら、直接会って詰めてGO。いつも思うのだが、ふたりだから気楽に出来るのだ。会社の連中とか、クラスメイトとか、"括り"がハッキリしているメンバーだと、いろいろルールを守らなければならなくなり、窮屈でとてもやりきれない。極端な話、旅の計画がオジャンになったらなったで、構わないとふたりとも思っている。それくらいの気楽さでやっているから、何年も続いているし、毎回、楽しく旅が出来る。
ふたりでガラガラのローカル線に乗って、窓から吹いて来る風に当たっている時、ニート君はよく、寅さんの話をする。私も、ニート君も、寅さんのビデオをよく見るのだが、だいたい、行き先がハッキリ決まっていない寅さんが「ここいらで、ゆっくり湯に浸かれて、美味しいものが食べられる場所は無いかい?」と車掌さんに尋ねるシーンがあるのだ。ああいう風に、いつまでも気ままに旅してみたい、と言うのが、私たちの夢だ。まあ、私からすれば、会社に行っていないニート君は、寅さんに近いと思うのだが。寅さんみたいに・・・と憧れるニート君。自分の頭で稼いで生きる、と、いつもは自信があるような態度だが、本当は不安なのかも知れない。だから、寅さんのように楽天的に生きてみたい、と憧れているのかも。
今年は、ふたりで何処へ旅することになるのだろう。ニート君からのメールは、まだ届いていない。
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